シドニー・クロスビー、試合途中で退場:「87」番と新著『Certified Beauties』との意外な関連性
会場全体が一瞬で凍りつくような感覚をご存知だろうか。スタンドの観客が皆、ポップコーンを口に運ぶ手を止め、ただ一点を見つめるあの瞬間だ。昨夜、PPGペインツ・アリーナでまさにその空気が広がった。第2ピリオド残り4分を切ったところで、シドニー・クロスビーが無言のままベンチへと引き揚げていったのだ。派手なヒットもなければ、ボード際でのもつれもない。ただ、背番号87の姿が消えた。
彼がコールハーバーで少年時代を過ごしていた頃から見続けてきた者として断言できる。シッドが試合途中に退く時は、決して「何でもない」では済まない。彼は顎を骨折しても紙で切った傷のようにプレーした男だ。そんな彼が第3ピリオドに戻ってこないということは、医者でなくても何かが起きていると分かる。ペンギンズはその時点で1点を追う展開だったが、正直なところ、アリーナにいた誰もがスコアボードのことは頭から追いやっていた。皆の視線はあのトンネルに向けられていた。
氷上で何が起きたのか?
チャンネルを切り替えていたら、見逃してしまったかもしれない。クロスビーはいつものシフトに入り、ボード際でクリーンなプレーを見せた後、突然――何もなかったかのように。ベンチからのリアクションも、もみ合いもなく、ただただ胸が締め付けられるような静かな退場だった。試合後のチーム発表によれば、いつもの「上半身の怪我」で、現在評価を受けているとのこと。しかし正直なところ、クロスビーの場合、「評価中」という言葉は「朝まで息をひそめて待つ」という意味のコードワードだ。
ロッカールームの選手たちは口を閉ざしていたが、その表情には不安が表れていた。彼はただの選手ではない。20年にわたりこのチームの心臓であり続けた男だ。時期が悪い。プレーオフ進出に向けて戦いが激化する中、勝ち点1の重みは増している。キャプテンを欠くという事態は、たとえ数試合であっても、チーム全体に大きな影響を与える。
『サーティファイド・ビューティーズ』との関連性
ここで少々皮肉な話になる。クロスビーは最近、新著『サーティファイド・ビューティーズ:ホッケーの知られざる偉大な物語 続編』(Certified Beauties: More of Hockey’s Greatest Untold Stories)のプロモーションで精力的に活動していた。前作に続くこの本には、20年にわたり最前線で戦ってきた男だけが語れる舞台裏のエピソードが満載だ。彼は最近の会見でもご機嫌な様子で、かつてのチームメイトの話やロッカールームの文化、奇妙なジンクス、ホッケーをこの世で最高のスポーツたらしめている要素について冗談交じりに語っていた。
そして、この出来事だ。あまりにも出来すぎている、あるいは贔屓のチームによっては痛烈な皮肉と映るかもしれないが、ホッケーの知られざる物語について本を書いたばかりの男が、また新たな「物語」を我々に提供している。一体何が起きたのか?古傷の悪化か、それとも新たな問題か?その謎が憶測を呼んでいるが、ここでアリーナにいた関係者から聞いた情報をお伝えする。
- クロスビーは第1ピリオドでは問題なく見えた。 フェイスオフにも勝ち、足もよく動き、いつも通りのプレーを見せていた。
- 「決定的なヒット」があったわけではない。 「これだ」と言える特定のプレーは存在しない。
- ベンチで状態を確かめようともしなかった。 通常、選手は様子を見て何度かシフトをこなそうとするものだが、彼はすぐにロッカールームへ向かった。
最後の点が気にかかる。シッドが即座にロッカールームへ引き揚げる時は、彼自身がすでに何かを悟っているからだ。これまで何度も経験してきただけに、何かがおかしいと気付く瞬間を彼は知っている。
背番号87とペンギンズの今後は?
今日中に詳細な情報、もしかすると正式な離脱期間が発表されるかもしれない。だが、この男のキャリアをずっと見守ってきた一人として言わせてもらえば、チームは慎重な姿勢を取ると見ている。今は11月ではない。3月末だ。優先すべきはプレーオフに滑り込むことだけではなく、そこにたどり着いた時にシドニー・クロスビーが万全の状態であることだ。
それまでの間、もし彼の本をまだ手に取っていないなら、読んでみてほしい。『サーティファイド・ビューティーズ』は、こういう夜だからこそ、私たちがなぜこのスポーツを愛しているのかを思い出させてくれる。そこには、個性豊かな選手たち、笑い、ハイライト映像には決して映らない瞬間が描かれている。そして今、背番号87が戦線を離れている今こそ、これまで彼のプレーを見続けられたことがどれほど幸運なことだったかを思い返す良い機会だろう。
今はただ待つしかない。キャプテンは必ず戻ってくる。これまでもそうだった。しかし、久しぶりに見た彼のリンクを去る姿は、いつもとは違う重みがあった。来週、我々が語っているのが診断結果ではなく、勝利のニュースであることを願うばかりだ。