トム・ブレイディはやはり主役:Netflixでのロースト番組からフラッグフットボールまで、スポットライトを浴び続ける“GOAT”
トム・ブレイディは現役を引退した。その後、Netflixのロースト番組でさんざんにイジられ、映画『80 For Brady』の登場人物にもなった。そして今、この男がスポットライトから遠ざかっていられないのは周知の通りだ。再びスパイクの紐を締め直したのである。今週末、7度のスーパーボウル制覇を誇るこの男が、実況ブースを離れ、オープンフィールドで『Fanatics Flag Football Classic』に出場する。これは単なるお遊びのフラッグフットボールゲームなどではない。断言してもいい。
テレビ放送向けに演出された華やかな舞台で、ブレイディが対峙するのは、イーグルスでMVP級の活躍を見せるクォーターバック、ジェイレン・ハーツだ。彼はまだ、ブレイディが7つも持っているチャンピオンリングを追い求めている。まるで、これがノーハンドタッチのフットボールであることを忘れさせるような、世代を超えた対決である。噂によれば、ブレイディは密かにフラッグフットボールのルールを研究し、さながらスーパーボウル前の週のようにルートを描いているらしい。彼がただボールを渡すだけのために出場すると思うか? とんでもない。彼は完璧なパスを決め、そしてメッセージを送りたいのだ。7人制だろうが、プロテクターを着けていなかろうが、GOATは依然として頂点に君臨している、と。
ここからが実に絶妙に気まずく、そして絶対に観るべきポイントだ。土曜日の試合の実況クルーは誰か? なんとケビン・バークハートとグレッグ・オルセンである。そう、現在FOXのトップ実況コンビを組むこの2人が、いずれオルセンの席に座ることになっている男が出場する試合の実況を務めるのだ。業界随一のアナリストであるオルセンは、自分が座っているその席に、1、2年後にはTB12(トム・ブレイディ)が座ることになるのを承知の上で、ブレイディの一挙手一投足を解説しなければならない。実況ブースの緊張感は、ニューイングランドの霧よりも濃いものになるだろう。ベテランのプロ、バークハートは軽妙なトーンを保とうとするだろうが、オルセンが幾つかの遊び心のあるジョークを用意しているのは間違いない。そして、もしブレイディにマイクが入っていれば、きっと反撃に出るに違いない。
無論、ブレイディの登場に、関連グッズの爆発的な売り上げは欠かせない。土曜日の午後、スポーツバーに行けば、そこはトム・ブレイディ・ジャージの海だろう。ペイトリオッツのブルー、バッカニアーズのピューター、そして少数ながらミシガンの黄色と青のジャージを着た頑固者もいるかもしれない。もしスタジアムの近くにいる幸運な人(あるいはオンラインで素早くクレジットカードを操作できる人)は、Fanaticsが発売する限定グッツを手に入れられるだろう。中にはトム・ブレイディ直筆サイン入りの記念品も含まれており、バッカニアーズのロングパスよりも速く売り切れてしまうだろう。コレクター垂涎の品であり、ブレイディのブランド力が彼の残した功績と同じくして衰えることを知らないことの証明である。
まだ観戦を迷っているなら、このフラッグフットボールの名試合が必見である理由を3つ挙げよう。
- GOAT vs. 未来のスター: ブレイディとハーツはNFLのフィールドで対戦相手として相まみえたことがない。フラッグフットボールでは、パスラッシュがなく、フィールドも狭いため、ブレイディの正確なパスはほぼ反則級だ。しかし、ハーツの機動力は、一見つぶれたかに思えたプレーをたちまちタッチダウンのチャンスへと変えてしまう。熟練の戦術家と若き快速アスリートの対決だ。
- 実況ブースの気まずい空気感: グレッグ・オルセンがトム・ブレイディの試合を実況する一方で、将来トム・ブレイディが自分の試合を実況する日が来ることを知っている? これぞまさにゴールデンタイムのリアリティ番組だ。微妙な嫌味や気まずい沈黙に耳を傾けてみよう。
- 即座に手に入る収集価値のあるアイテム: 特別なワッペンがついたトム・ブレイディ・ジャージであれ、トム・ブレイディ直筆サイン入りのミニヘルメットであれ、このイベントは歴史の一片を欲するファンにとっては宝の山だ。さらに、映画『80 For Brady』の実在のモデルとなった女性たちを目撃できるかもしれない。彼女たちはおそらくどこかでスタンドに座っているだろうから。
そして、試合前の口撃も忘れてはならない。噂では、ブレイディが今週初めにハーツにこんなテキストを送ったという。「フラッグを奪う練習はしてるか、坊や? 君のQBを獲りに行くぞ」これに対し、決して引かないハーツは単に笑顔の絵文字を返信しただけだった。しかし、誰もが知っている、ブレイディは冗談を言っているのではない。彼は裏庭でノールックパスの練習を重ねており、幾つかのトリックプレーを用意していることは間違いない。
土曜日の試合は、単なるチャリティーイベントやテレビ向けの見世物以上のものだ。それは、トム・ブレイディが単にフットボールをプレーするだけでなく、彼こそがフットボールそのものであることを思い出させてくれる。コメディアンにさんざんにイジられようと、アカデミー賞候補になった女優たちにインスピレーションを与えようと、フラッグフットボールで完璧なパスを決めようと、彼は常に、他のすべての惑星がその周りを回る太陽なのである。だから、トム・ブレイディ・ジャージを手に取り、試合前の笑いのために『80 For Brady』を予約録画して、ゆっくりと構えよう。たとえそれがたった半日だけだとしても、GOATがフィールドに戻ってくるのだから。