ラース・クリングバイル、四面楚歌――なぜSPDの支持層が後退局面に入ったのか
連邦議会選挙で歴史的な低空飛行に終わった後、ラース・クリングバイル氏は本来、静観の構えを崩さず、新たな船出の調停役に徹するつもりだった。しかし、党の支持層の“静けさ”は様相を異にしている。次期首相候補として一本化されるはずが、むしろ今、身内から異例とも言える大きな反対の声が上がっている――しかも、伝統的に党の心臓部とされてきたセクションからである。
すべてを変える「平手打ち」
党内の社会的良心とも言われる従業員問題作業共同体(AFA)が、その言辞のトーンを一段と強めている。AFA関係者によれば、クリングバイル氏の路線は労働者の生活実態から乖離しているという。その批判は重い。「何百万人もの労働者への平手打ちになりかねない」と懸念の声が上がるのだ。問題は年金政策、より正確には計画中の株式年金だ。党内の一部からは非社会的でリスクが高いと拒否反応が出ている。現実主義的な改革者としてのイメージを掲げようとしていたクリングバイル氏だが、突如として社会民主主義の魂を売り渡しているとの非難に直面している。
爆発性をはらむ危機的会合
状況は緊迫の度合いを増している。AFAは、政策の方向性において文字通りの全面的な転換を求めている。クリングバイル氏にとっては、これ以上ないほど不運なタイミングだ。同氏はすでに、主要な党内グループとの危機的会合を招集しており、そこではまさに今後の方針について話し合われる見通しだ。問われているのは、中道と経済政策における現実路線をさらに突き進むのか、それともSPDが再び伝統的な再分配と、FDP(自由民主党)に対する明確な線引きを打ち出すのか、という点である。
- 年金問題:AFAは現行の株式年金制度を「年金による賭け事」と断固拒否し、高所得者層の保険料引き上げによる財源の折半を要求している。
- 人事的な遠心力:関係者によれば、水面下では、政策だけでなく、クリングバイル氏が譲歩しなければその人物像も含めて更迭の対象になり得るとの噂がささやかれている。
- ショルツ首相という要素:党内の緊迫した空気は、オラフ・ショルツ首相との関係にも影を落としている。ショルツ氏は内部文書ではほとんど言及されておらず、これは疎遠さを示す静かなサインと言えよう。
刷新と伝統の狭間で
ラース・クリングバイル氏はここ数か月、改革の顔としての立場を明確にしてきた。デジタル化やスリムな政府について語り、耳の痛い真実に言及することも厭わなかった。しかし、まさにこの「現代性」こそが、今や自らの労働者組織から危険視されている。批判はこうだ――同氏はベルリンの首相官邸に根を下ろしすぎており、FDPの経済リベラル路線に近づきすぎた。その結果、社会的安定を望み、株式相場など求めていない党の支持層との接点を失った、と。
今後の数週間で、クリングバイル氏が軌道修正を図れるかどうかが明らかになるだろう。年金問題における妥協案で党内を鎮静化できるのか。あるいは、再び数週間もの間、SPDを機能不全に陥れるような醜い、公になった党内対立が待ち受けているのか。確かなことはただ一つ――あの平手打ちは痛烈だった。そして今、党首が真に停滞の管理者以上の存在であるかどうかを示す時が来ている。